スーパーラグビーオーストラリア大会で導入される新ルールについて考えてみる

スーパーラグビーオーストラリア大会で導入される新ルールについて、以前紹介させてもらいましたが、今回は私の頭の整理も兼ねて、少し詳しく見てみたいと思います。

まずはレッドカードの扱いです。レッドカードを提示されたプレーヤーは退場となりますが、その20分後に別のプレーヤーを投入することができます。これはアオテアロアでも導入されているルールです。

次に「スーパータイム」です。これは要は同点だった場合の延長戦です。具体的には5分ハーフ×2本で、ゴールデンポイント制、つまり先に点を取った方の勝ち、ということになります。ドロップゴールでもペナルティゴールでも、トライでも何でも可です。ただしトライの場合、コンバージョンキックは行わないようです。 

ちなみに、7点差以内の負けにはボーナスポイントがつきます。

続いて50/22メートルルール、22/50メートルルールです。

先に紹介した2つは、ラグビーのプレーにはあまり影響を与えないと思います。例えば、レッドカード後、20分後に別のプレーヤーが投入できるからと言って、レッドカードに相当するような悪質、或いは危険なプレーをすることに対して心理的なハードルが下がるか、というと、そんなことはないと思います。

しかしこの「50/22」「22/50」ルールについてはプレーに大きな影響を与えることが予想されます。

ではこれらのルールはどんなルールなのか?「50/22」の方から説明します。

今、ボール保持側が50メートルライン、つまりハーフウェイラインより手前側、自陣でプレーしているとします。そのボールを蹴って、敵陣22メートルラインよりも奥で、ワンバウンドしてタッチを切ったとします。

その場合、現状だとタッチを切った位置から、相手側、キックを蹴られた側のラインアウトでリスタートとなります。しかし新ルールでは、キックを蹴った側のラインアウトとなります。

「22/50」ルールは、22メートルラインより手前から蹴ったボールが、ハーフウェイラインより奥で、ワンバウンドしてからタッチを切った場合、キックした側のラインアウトになります。

「マイボールラインアウトのチャンスが増えるってこと?」と言うことなのですが、その質問に対して答えは「イエス」ですが、この新ルール導入の主眼はそこではない、と思っています。

先に結論から申し上げますと、主眼は、アタック側により多くのスペースを与えて、ボールを展開しやすい状況をつくりだし、ラグビーを面白くすることです。

なぜそうなるのか?

少し想像しながら読んでいただければと思いますが、守っている側は、相手チームが上のルールを利用してマイボールランアウトにするのを防ぐために、ディフェンスを後方に置くことが想定されます。そうなると、アタック側にとっては外側にスペースが空くことになります。よって、先程指摘した、ボールを展開しやすい状況をつくりだすことになります。

FWでゴリゴリ攻めてキックで前進、という伝統的なラグビーも魅力的ですが、ボールが右に左によく動くラグビーもまた面白いものです。
以前も触れましたが、オーストラリアはユニオンラグビーの人気凋落が明らかです。よって、観る者をよりストレートに惹きつけるルール改正を行った、という風に私は考えています。

50/22、22/50メートルルールの試験的な導入で、実際にラグビーがどう変わるか?そしてその先にある、オーストラリアのユニオンラグビーの人気がどうなるか?とても興味深いものがあります。

オーストラリア代表ワラビーズが低迷している中、世界のどこでも適用されていない先進的(?)なルールを導入して、ワラビーズの強化には繋がらないのではないか?と言う声を見掛けたこともあります。

それも一理ありますし、逆に、ユニオンラグビーの人気復活を通じて優秀なアスリートが集まるようになれば、長期的な話ではありますが、結果的にワラビーズの強化にもなります。

今日紹介差し上げた新ルールの導入がオーストラリアにおけるユニオンラグビーの立ち位置をどう変えていくか?そのような観点で眺めていきたいと思います。

以上

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